眼科医のための英語論文の読み方

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Ophthalmology(October 2016)アブストまとめその2

time 2016/10/13

Ophthalmology(October 2016)アブストまとめその2

Clinical and Genetic Features of Choroideremia in Childhood

Chodoideremiaと診断された29症例。調べた19症例中15例でCHM遺伝子異常が同定された。夜盲症が最も多い症状で、66%。視力はほとんどが良好に保たれていた。最初の網膜症のサインとしては、RPEレベルでの広範囲な色素凝集であった。これが後に網脈絡膜萎縮となり、中間周辺部で顕著であった。傍乳頭萎縮は初期によくみられる兆候であり、進行がみられた。subfoveaの脈絡膜厚は年齢とともに減少したが、中心網膜厚は増加した。視力低下がみられた4症例については中心網膜厚の減少があった。

 

Chronic Vascular Arrest as a Predictor of Bevacizumab Treatment Failure in Retinopathy of Prematurity

未熟児網膜症に対するベバシズマブ硝子体注射後に、周辺光凝固ではみられない、網膜症の退縮と血管不全について。

30症例、58眼のタイプIのROP

ベバシズマブ注射後に、平均14.9週で30眼(91%)に再発が見られた。レスキュー治療の必要性は誕生時の低体重と関連があった。

 

Characterization of Chorioretinopathy Associated with Mitochondrial Trifunctional Protein Disorders

mitochondrial trifunctional protein (MTP)病患者の網脈絡膜炎の重症度に与えるジェノタイプの影響について。

平均5.6年のフォローアップ。LCHADD患者は徐々に視力低下を認めたが、TFPD患者では良好な視力が保たれた。LCHADD患者では、近視の進行が見られた。LCHADD患者では網膜外層の進行性の萎縮が見られ、桿体、錐体機能はびまん性に弱まっていた。TFPD患者では桿体、錐体機能は正常範囲内であった。

 

Martinique Crinkled Retinal Pigment Epitheliopathy

常染色体優性のMartinique crinkled retinal pigment epitheliopathy (MCRPE)を再評価する。

3世代45症例

18症例で、c.518T>C異常があった。1人のヘテロであった20歳女性は無兆候であった。c.518T>Cヘテロで、30歳以上のすべての症例では特徴的な乾いた土壌の眼底パターンを示した。PCVや黄斑線維化・萎縮といった合併症が7症例で見られた。1症例はホモで、重度のブルッフ膜肥厚と黄斑滲出、周辺網膜に乾いた土壌パターンが見られた。最も高齢のヘテロの症例は、法的に失明していたが、周辺に円形の色素変化がみられた。4年後、10症例中6症例で視力は不変だった。乾いた土壌病巣は、特に黄斑までの伸長と合流のあった患者で拡大していた。

 

Clinical and Genetic Characteristics of Japanese Patients with Age-Related Macular Degeneration and Pseudodrusen

AMDやpsedodrusenの日本人患者の臨床的特徴とジェノタイプについて。

101症例。

101眼すべてでdot pseudodrunseがあり、53眼でribbon pseudodrunsenがみられた。48眼ではdot pseudodrunsenだけ。49の両眼症例のうち、45症例で両眼に同じようなpseudodrusenタイプが見られた。100眼では観察期間中にサブタイプが変化することはなかった。1眼で、dotからdot-ribbonタイプに変化した。dotは84症例、ribbonは51症例にみられた。CFH I62V多形はdotで、79.8%、ribbonで67%であった。CFH Y402H とARMS2 A69Sの多形はタイプ間で有意差はなかった。

 

Ranibizumab Treatment for Pigment Epithelial Detachment Secondary to Neovascular Age-Related Macular Degeneration

ラニミズマブ治療を行ったAMD患者における、もともとのPED存在や高さが、24ヶ月後の視力や解剖学的結果にどのような影響を与えるか検討。

最初の時点で54.5%にPEDがみられた。ラニミズマブ0.5mg PRN群では、PEDの有無で注射回数に有意差はなかった。視力上昇はすべての治療群で認められ、どの治療群でもPEDの有無で効果は似たようなものであった。PED高で解析すると、視力上昇は、PEDが非常に大きく、ラニミズマブ2.0mg 毎月群以外のすべての群で同様に認められた。24ヶ月で、53.2% (0.5 mg monthly), 44.5% (0.5 mg PRN), 70.4% (2.0 mg monthly), and 57.3% (2.0 mg PRN)にPEDの完全な消失が見られた。

 

Antimony Intraocular Foreign Body with an Intact Electroretinogram

65歳男性が、60年前に金属が眼内に入る右眼の外傷既往をもっていた。PPVにより異物は除去され、その異物はアンチモニーによって構成されていた。暗順応の網膜電図では、正常の振幅と潜時を示した。アンチモニーは眼内で金属症を示すことがなく、副作用が少ないと考えられた。

 

Introducing Anti-Vascular Endothelial Growth Factor Therapies for AMD Did Not Raise Risk of Myocardial Infarction, Stroke, and Death

2000年に診断された滲出性のAMDと2006年に抗VEGF薬が広く用いられるようになって診断されたAMDを5年間フォローアップしたが、AMIや脳梗塞による死や入院の確率に有意差はなかった。

 

Results of the 2-Year Ocriplasmin for Treatment for Symptomatic Vitreomacular Adhesion Including Macular Hole (OASIS) Randomized Trial

オクリプラスミンによる硝子体黄斑癒着や牽引に対する治療の長期的な効果と安全性について。

24ヶ月。

28日後の牽引消失は、オクリプラスミン群が41.7%と、シャム群6.2%に比べて高かった。その治療効果は研究期間中維持された。視力回復もオクリプラスミン群が50.5%、シャム群が30%と、オクリプラスミン群が高かった。ほとんどの副作用が中等度で、短期間、一時的であった。

 

Five-Year Safety and Performance Results from the Argus II Retinal Prosthesis System Clinical Trial

Argus II Retinal Prosthesis Systemの安全性と効果について。

網膜色素変性症や網膜外層変性にによって視力がかなり低い、および失明した患者に対して使用。

30患者のうち24患者が移植後5年たってもそれを保っていた。移植後3年で深刻な副作用が1つあった。Argus IIを使用したほうが使用しないよりも視機能試験や作業の成績が有意によかった。

 

Bicanalicular Silicone Stents in Endonasal Dacryocystorhinostomy

鼻内DCRにおけるシリコン涙道ステントの長期的な影響について。

300患者を12ヶ月フォローアップ。

流涙症の改善と、解剖学的な鼻腔涙道開存について検討。

152患者がチューブを入れ、148患者が入れなかった。チューブを入れた群での成功率は94.7%、入れてない群では87.8%であった。最も多かった合併症は、管のチーズワイヤリングと、管の脱出が、どちらも4%程度であった。

 

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