眼科医のための英語論文の読み方

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Ophthalmology(August 2017)アブストまとめ

time 2017/08/27

Ophthalmology(August 2017)アブストまとめ

Ophthalmology

August 2017

http://www.aaojournal.org/issue/S0161-6420(16)X0020-6

気になった記事だけ(´∀`*)

 

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Evaluation of Femtosecond Laser Intrastromal Incision Location Using Optical Coherence Tomography

最近では、フェムトセカンドレーザーを使用した白内障手術中に、フェムトセカンドレーザーによる角膜切開により角膜乱視を軽減させる方法が使われるようになってきた。切開は二つの方法で行われる。(1)角膜前面を貫通する切開と、(2)角膜表面に貫通しないように、実質中に切開。しかし、(2)の方法で切開された77眼で術前計画と術後を調べると、前方および後方への非切開部、また中央の深度はいずれも当初の計画とは異なった結果となった。切開の角度も計画とは有意に異なっていた。フェムトセカンドレーザーによる切開には更なる改良が必要である。

 

Ranibizumab Injection as Primary Treatment in Patients with Retinopathy of Prematurity

type 1のROP 145症例283眼をまずIVRで治療した。レトロスぺクティブ。266眼は反応良好であったが、17眼は反応不良/悪化であった。反応良好眼のうち、139眼は再発なく退縮、127眼は退縮したが再発した。トータルで152眼に手術やレーザーなどの追加治療を行った。最終診察で、278眼は網膜復位していたが、5眼は剥離していた。妊娠29.5週以下の場合は、IVR後の再活性化が起こる可能性が高かった。さらに、妊娠29.5週以下の患者では、zone II, stage 2+のROPは他の患者に比べて再活性化が起きる可能性が低かった。

 

国際分類:

type 1

stage 1 demarcation line

stage 2 ridge

stage 3 ridge with extraretinal fibrovascular proliferation (mild, moderate, severe)

stage 4 partial retinal detachment

4A extra foveal, 4B including fovea

stage 5 total retinal detachment

 

type 2

aggressive posterior ROP(網膜血管は全周にわたり著名な怒張と蛇行を示し、境界線をつくらずに網膜剥離へと進む)

 

plus disease: 後極部静脈の怒張、動脈の蛇行、虹彩血管の充血が高度 → 進行が速い

 

①zone I, plus disease ②zone I, stage 3 ③zone II, stage 2 or 3, plus diseaseのいずれかの時期で治療開始。APROPは診断がつき次第、光凝固

(参考:眼科学第2版)

 

Mendelian Randomization Implicates High-Density Lipoprotein Cholesterol–Associated Mechanisms in Etiology of Age-Related Macular Degeneration

AMDと遺伝的素因について。ヨーロッパの血統を中心にした33526名のこれまで報告されたデータを使って、Mendelian Randomizationを使用した解析をおこなった。HDLコレステロールがAMDのリスクファクター(オッズ比1.22)だと明らかにした。LDLやTGは影響がなかった。循環HDLコレステロールを増加させるCETP遺伝子の多型はAMDリスクを増大させる。一方で、HDLコレステロールを増加させるLIPC遺伝子の多型は、AMDのリスク増大とは反対の影響を示した。

 

Choroidal Imaging with Swept-Source Optical Coherence Tomography in Patients with Birdshot Chorioretinopathy

散弾状脈絡網膜症(眼科学第2版P430)患者の脈絡膜恍と脈絡膜反射性について調べた。

SS-OCTを用いて黄斑部を画像化。

非活動的BSCRでは、正常眼と活動的BSCRに比較して、脈絡膜の高反射と脈絡膜厚が薄い特徴が見られた。活動的BSCRでは、正常眼に比較して脈絡膜厚は薄かった。重回帰分析では、脈絡膜厚と年齢、罹患期間が脈絡膜反射の予測因子であった。

 

散弾状脈絡網膜症:

本邦ではまれ。

慢性経過を示す滲出性網脈絡膜炎で、滲出斑とその萎縮巣が散弾の弾痕のように散在。HLA-A29、網膜S抗原と関連があり、自己免疫疾患の可能性が指摘されている。

40-60歳、やや女性に多い。両眼の視力低下、霧視、飛蚊症で発症。

硝子体中に炎症細胞、微塵状混濁、眼底には赤道部を中心に円形の黄白色滲出斑が網膜深層に多数散在。視神経乳頭浮腫、網膜血管炎がみられる。滲出斑は1-2ヶ月で消褪し萎縮巣を残すが、新しい滲出斑が生じて慢性化し、嚢胞様黄斑浮腫によって視力低下する。ERG減弱、EOGのL/D比は低下。視野狭窄、Mariotte盲点拡大、中心暗点。症状に応じてステロイド治療。

(参考:眼科学第2版)

 

Risk of Ocular Hypertension in Adults with Noninfectious Uveitis

非感染性ぶどう膜炎の高眼圧症のリスクファクターを調べた。

30mmHg以上の高眼圧症のリスクファクターは、全身の高血圧、視力不良、硝子体手術、他眼の高眼圧症の既往、降圧点眼の使用歴や降圧手術の既往、前房内cell陽性、網膜前膜、PAS、プレドニゾロンを使用中、過去3ヶ月以内の眼球周辺ステロイド投与、ステロイド点眼中、ステロイドインプラントであった。

一方、両眼のぶどう膜炎、低眼圧症の既往は、高眼圧症のリスクは低いという結果だった。

 

Parapapillary Choroidal Microvasculature Dropout in Glaucoma

POAG患者において、OCTAにて傍乳頭脈絡微小血管脱落(MvD)と診断された緑内障眼は本当に灌流欠損があるのか、MvDは無灌流領域と一致しているのか、ICGAを用いて検討。

ICGにて無灌流であった領域はMvD領域と形や場所ともに一致していた。MvDを認めない眼では、ICGの無灌流領域領域は認めなかった。

 

Aqueous Angiography: Aqueous Humor Outflow Imaging in Live Human Subjects

Aqueous angiographyは、後眼部の静脈内angiographyに似た、前眼部のangiographyである。今回、生きているヒト患者の白内障手術中にaqueous angiographyを行った。ICGを前房内に注入しながら撮影した。結果は、これまで摘出眼球や動物での実験結果と同様に、segmental patternを示した。どの症例も鼻側信号が最も強かった。上強膜静脈が染色された領域は、染色されなかった領域と混ざった。上強膜静脈陽性だった領域は、陰性だった領域に比べて、前眼部OCTで強膜内腔が大きかった。

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