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眼科専門医試験解答例2018(その3)

time 2019/03/06

眼科専門医試験解答例2018(その3)

21. e

b


e〇 https://www.med.kyushu-u.ac.jp/crc/pdf/gakunai/huriwake.pdf
https://www.med.kyushu-u.ac.jp/crc/research/rinrishishin.html

https://www.med.kyushu-u.ac.jp/crc/pdf/gakunai/sinsisin.pdf
研究対象者が中学校等課程修了又は16歳以上の未成年者であって、研究を実施されることに関する「判断能力を欠く」と判
断される場合 ⇒ 代諾者からインフォームド・コンセントを受ける。この場合も、研究対象者が「自らの意向を表することができ
る」と判断される時は、研究対象者からインフォームド・アセントを得る《努力義務》 。
アセント取得年齢の目安は、おおむね7歳以上《文書によるアセントはおおむね中学生以上》)。

22. c, d

b× 視覚障害認定基準は、1級から6級までである。
c〇
d〇
e× 視力障害6級は、『視力の良い方の眼の視力が0.3以上0.6以下かつ他方の眼の視力が0.02以下のもの』
p1637
視覚障害認定基準は、2016年に改定となったので、注意が必要です。(2018年以前の過去問は参考になりません。)
http://www.kigaruni-net.com/general/a00-1.html
http://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/558774_4485077_misc.pdf

23. b, c
a× エビ
b〇 キウイ
c〇 栗
d× サバ
e× 銅
http://uwb01.bml.co.jp/allergy/topics.html
ラテックスとの共通抗原性が報告されている食物
高い共通抗原性:バナナ、アボカド、キウイ、クリ、ジャガイモ、トマト
中程度の共通抗原性:マンゴー、メロン、モモ、リンゴ、パパイヤ、パイナップル、ネクタリン、パッションフルーツ、イチジク、ニンジン、ホウレンソウ
参考:池澤善郎他:アレルギー51(8),591-604,2002

24. a
a〇 全層角膜移植のドナーとして、提供者に年齢制限はない。
b× 死因不明は除外。
c× HIV抗体陽性は除外。
d× HTLV-1抗体陽性は除外。
e× クロイツフェルト・ヤコブ病(海外渡航歴に注意)および原因不明の中枢神経系疾患は除外。
p1665
眼球提供者(ドナー)の適応基準
提供者に年齢制限はない。
以下の疾患または状態を伴わないことが必要。
1)原因不明の死
2)全身性の活動性感染症(狂犬病、ウエストナイル熱、重症急性呼吸器症候群(SARS)など)
3)HIV抗体、HTLV-1抗体、HBs抗原、HCV抗体などが陽性のもの
4)クロイツフェルト・ヤコブ病(海外渡航歴に注意)および原因不明の中枢神経系疾患
5)眼内悪性腫瘍、白血病、悪性リンパ腫
なお、以下の疾患または状態を伴う場合には、移植を行う医師に情報提供が必要。
6)アルツハイマー病、屈折矯正手術既往眼、内眼手術既往眼、虹彩炎などの内眼性疾患、梅毒反応陽性者(強角膜片で3日以上4℃で保存された場合には感染力はなくなる)
7)斡旋前に提供者の血液検査は必須である。

25. c
a× 先天白内障
b× 加齢黄斑変性
c〇 網膜芽細胞腫、RB1
d× 錐体ジストロフィ
e× 家族性滲出性硝子体網膜症FEVR
平成30年度 診療報酬点数では、遺伝学的検査が算定できるのは『網膜芽細胞腫』となる。
https://clinicalsup.jp/contentlist/shinryo/ika_2_3_1_1_2/d006-4.html
平成30年度 診療報酬点数 医科 > 第2章 特掲診療料 > 第3部 検査 > 第1節 検体検査料 > 第1款 検体検査実施料 > (血液学的検査) > D006-4 遺伝学的検査

26. b, c

b〇 Mikulicz症候群では、原因疾患の治療を行う。Mikulicz病では、副腎皮質ホルモンの全身投与や放射線照射が有効なことがあるが、経過観察も一つの方法である。p663
c〇 眼病変は涙腺にとどまらず眼窩内や外眼筋,眼窩内神経(三叉神経の分枝),眼瞼などにもみられる。
d× Mikulicz 病と Sjögren 症候群は組織学的にも涙液分泌障害の点でも明らかに異なることが明らかにされている。
e× 血清IgG>135 mg/dL と、画像診断、病理組織学的診断により、確定診断となる。
p663 Mikulicz症候群
日本眼科学会 IgG4関連眼疾患の診断基準
http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/IgG4.jsp
IgG4関連疾患は、IgG4陽性形質細胞の浸潤によりさまざまな臓器に腫大や腫瘤の形成を来す原因不明の疾患である。IgG4関連疾患は両側対称性の涙腺および唾液腺の腫大を特徴する、いわゆるMikulicz病として知られてきた病態と同一である。IgG4関連疾患にみられる眼病変の病名を‘IgG4関連眼疾患(IgG4-related ophthalmic disease)’に統一した。

1888年 Mikuliczが、両側の涙腺と唾液腺が対称的に無痛性に腫大する疾患を、『Mikulicz病』として発表した。原因不明である。
病理組織学的には、Sjogren病と類似した所見がみられる。
『Mikulicz症候群』とは、白血病、悪性リンパ腫、サルコイドーシス、結核、梅毒などが原因で、両側の涙腺と唾液腺が対称的に無痛性に腫大した病態である。
血清IgG4値の異常高値とともにIgG4を産生する形質細胞の浸潤した炎症性病変がさまざまな部位に腫瘤を形成する病態を、『IgG4関連疾患』と呼ぶ。

27, e
a× P.647 眼窩下壁、内壁が好発部位。眼球が後方へ移動して、眼球陥凹が生じる。
b
c× P619 眼球突出がみられる。
d
e〇 P657 下方や内下方に偏倚する。

28. d, e
a×?
http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/kansen2.jsp
感染性角膜炎診療ガイドライン(第2版)
b〇? 涙小管炎の起因菌として、放線菌やカンジダなどの真菌類に特に留意すべきという意見もみられる。(p673)。放線菌はいろいろなものがあるらしいです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E7%B7%9A%E8%8F%8C
Propionibacterium acnes :アクネ菌(Propionibacterium acnes)は尋常性ざ瘡(にきび)などの皮膚疾患に関連している。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%94%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%83%90%E3%82%AF%E3%83%86%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E5%B1%9E
c× P107. 糸状菌は植物の表面や土壌に生息しているため植物による突き眼や農作業中の眼外傷に伴っての感染が多い。
d〇 p673. 涙嚢炎dacryocystitisは、涙道閉塞病変であり、急性型と慢性型に分けられる。
<慢性涙嚢炎>
鼻涙管ないし涙嚢-鼻涙管移行部の閉塞によって涙嚢内に涙液が停滞した状態を、慢性涙嚢炎という。
(1)鼻性の慢性涙嚢炎 :肥厚性鼻炎や上顎洞炎、鼻ポリープなどによって膜性鼻涙管に閉塞を生ずるもの
(2)結膜性の慢性涙嚢炎:まず、ウイルスや細菌、カンジダなどの真菌によって結膜炎や涙嚢炎が発生し、それらが涙道の瘢痕癒着に波及してゆくもの。
(3)涙嚢性の慢性涙嚢炎:結膜性と同様。
治療としては、第1選択として、DCR(dacryocystorhinostomy 涙嚢鼻腔吻合術)が行われる例が多い。
<急性涙嚢炎>
起因菌は、
肺炎球菌Streptococcus pneumoniae
黄色ブドウ球菌Staphylococcus aureus
表皮ブドウ球菌Staphylococcus epidermidis
レンサ球菌(例:化膿レンサ球菌 Streptococcus pyogenes)
などの、外眼部常在菌であることが多いが、まれに、
真菌
セラチア :セラチア属(Serratia Bizio)はグラム陰性の非芽胞形成通性嫌気性の桿菌
などが関与していることがある。
http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/picu/infection/inf-a.html 細菌の分類
e〇 P115 カタル性周辺部角膜浸潤は、黄色ブドウ球菌の外毒素に対するIII型アレルギー反応。

29. d?
a〇? 涙嚢は膜性鼻涙管に連続している。
b× 涙液は涙点より涙小管,総涙小管をへて涙嚢に流れ込むが,涙小管のほとんどの部分はHorner 筋 の中を走行するのに対し,総涙小管はほとんど Horner 筋 に覆われていない.
http://www.jrsca.jp/contents/records/contents/PDF/14-PDF/p22.pdf
c× 内総涙点は涙嚢円蓋部から3-5mmの位置に開口している。
d〇 涙点は涙小管垂直部につながっている。
e× 上下の涙小管水平部は総涙小管に連続している。総涙小管が涙嚢に連続している。
p667. 涙道の解剖は頻出。
上下の涙嚢管は、涙嚢につながる直前に合流し、総涙小管となる。
涙嚢は、眼窩前縁鼻側にある涙嚢窩fossa of lacrimal sacにある。内壁、後壁は骨に守られているが、外壁と前壁は眼窩骨膜と眼輪筋、内側眼瞼靭帯に包まれている。
涙嚢内腔は数層の円柱上皮や杯細胞層がある。
涙嚢からは膜性鼻涙管(20mm)が出ている。膜性鼻涙管のうち、最初の12mmは、骨性鼻涙管に覆われている。

30. b, e?
a× 眼瞼チックは、開瞼障害は生じない。
b〇 p21 本態性眼瞼痙攣・Meige症候群:眼瞼痙攣とは、開瞼企図時に閉瞼筋の収縮が止まらない状態である。大脳基底核の障害が推定されている。中高年女性に多く、両側性で、瞬目が多く、羞明感や眼乾燥感を伴うことが多い。

d× p21. 眼瞼ミオキミア:ミオキミアmyokymiaとは、虫がうごめくような比較的ゆっくりとした動きである。顔面神経の機能亢進で、橋病変の報告例がある。開瞼困難は生じない。
e△? 眼筋型重症筋無力症の
http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/keiren.pdf
日本眼科学会 眼瞼けいれん診療ガイドライン
眼瞼痙攣と片側顔面痙攣

眼瞼痙攣


●眼瞼痙攣blepharospasm (and Meige syndrome)
(概念)眼瞼周囲の筋肉(眼輪筋)の不随意収縮がおこる局所ジストニア。
(症状)
1.まぶたがピクピクする。
2.強く目をつぶると、開けるときにけいれんが起こり、うまく目が開けられない。
3.まぶしく感じる。
4.瞬目回数が多くなる。まばたきがうまくできない。
5.まぶたの不快感。
6.通常は両眼性。しかし、左右差があることも少なくない。
なお、この瞬目負荷試験中に口角に不自然な収縮が見られる場合、メージュ(Meige)症候群の疑いが強く、鑑別診断の重要な要素となる。
(治療)
0.薬剤性が疑われる場合は薬剤中止。
1.ボトックス注射(3,4か月おき、第1選択)
2.内服(あまり効きにくいとの報告)
3.眼輪筋切截術
(鑑別疾患)
ドライアイ(点状表層角膜炎、フルオレセインで染めて観察、シルマーテスト)、眼瞼炎、眼精疲労、自律神経失調症、うつ病・うつ状態、眼瞼下垂、チック()、
眼部ミオキミア(症状が数日から数週間でおさまることが多い)、チック、閉瞼失行(開瞼失行)、重症筋無力症、顔面痙攣(とその鑑別疾患) 」
●片側顔面痙攣Hemifacial spasm
(概念)片側の顔面筋が自分は意図していないのにけいれんし続けてしまう病気。
(症状)
1.顔の半分が自分の意思とは関係なく痙攣。
2.ほとんどは片側(顔面痙攣で両側は0.5%以下(Neuroinfo Japan))
3.痙攣はシンクロする。
4.睡眠時も痙攣が起こる。
(原因)脳の深部(頭蓋内)で顔面神経に血管が接触して圧迫することが原因。
神経への圧迫が、血管ではなく、脳動脈瘤や腫瘍が原因のことも稀にある。(頭部MRI)
(診断)
1.問診
眼をぎゅーっとつぶってぱっと開くと、まぶたの下に痙攣が誘発。(Neuroinfo Japan)
口元をいーと引き延ばすような顔をすると、まぶたの下に痙攣が出る。(Neuroinfo Japan)
2.頭部MRI(顔面神経の血管その他による圧迫がないか。)
(治療)
1.ボトックス(3,4ヶ月おき)(2000年以降、健康保険)
(2000人のstudyで、70%-100%に有効であったとの報告あり。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12145388
2.微小血管減圧術Microvascular decompression (MVD)
3.内服(抗けいれん薬)は効果は少ないらしい。
(鑑別疾患)
眼瞼けいれん、眼部ミオキミア、チック、顔面連合運動

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