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眼科専門医試験解答例2018(その5)

time 2019/03/08

眼科専門医試験解答例2018(その5)

41. b? (d?)
a〇 関節リウマチは上強膜炎を伴った壊死性強膜炎を起こす。
b△? 若年性関節リウマチではぶどう膜炎(主に前部ぶどう膜炎)がみられる。
c〇
d〇? 傍中心角膜穿孔をきたすこともある。
https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1410100881
e〇 関節リウマチは、続発性Sjogren症候群を呈することがある。
p1538
関節リウマチは、HLA-DR4と遺伝的相関が、女性ホルモンと環境的関連があるとされている。
関節リウマチの眼症状は、
(1)上強膜炎を伴った壊死性強膜炎。強膜軟化症となる場合もある。
→免疫抑制薬(シクロスポリン、タクロリムス)やステロイド薬の点眼治療を行う。
(2)続発性Sjogren症候群
(3)角膜辺縁潰瘍
(4)若年性関節リウマチではぶどう膜炎(主に前部ぶどう膜炎)がみられる。
p422 リウマチ性疾患による網膜症
関節リウマチ
40歳以下の女性に好発し、関節リウマチの診断基準を満たしている場合で診断は容易である。
眼病変は、主に、前眼部病変、すなわち、
(1)強膜炎
(2)角結膜炎
(3)虹彩毛様体炎
などである。一方、網膜病変として
(4)脈絡膜結節
(5)網膜剥離
(6)網膜血管炎
などの報告がある。

42. a
a× p1344 (光学部に、遠方視と近方視のレンズが同心円状に配置された)屈折型多焦点IOLでは、瞳孔が3mm以上にまで広がらない症例では、近方への光がとおらないため、単なる単焦点IOLと同じことになってしまう。
なお、光学部にくさび型に、遠方視と中間視のレンズを配置したレンティスコンフォート(参天)(保険適応)が、2019年4月に発売される。
b〇
c〇
d〇
e〇
http://jscrs-multifocal.org/contents/about.html
「多焦点眼内レンズ」は、2007年に厚生労働省の承認を受け、2008年に先進医療として承認された。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/sensiniryo/
先進医療の概要について

pickup 白内障用多焦点眼内レンズ


多焦点IOLの種類

43. a, d, e
a〇


d〇
e〇
http://ginmu.naramed-u.ac.jp/dspace/bitstream/10564/2132/1/650-656p%EF%BC%9A%E5%81%BD%E6%B0%B4%E6%99%B6%E4%BD%93%E7%9C%BC%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%81%BD%E8%AA%BF%E7%AF%80%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E7%A0%94%E7%A9%B6.pdf
偽調節のメカニズム
偽水晶体眼の偽調節の原因としては、
(1)遠方矯正視力が良好なこと
(2)乱視による前後焦線間の幅
(3)瞳孔径による焦点深度(瞳孔径が縮小すると焦点深度が増大する)
(4)眼瞼圧や外眼筋
(5)毛様体筋の収縮による角膜曲率半径の変化
(6)前房に接する硝子体面の変化
(7)網膜の前方移動
(8)角膜の球面収差
(9)眼内レンズの水晶体嚢内での動きに伴う屈折の変化
(10)視中枢でのボケ検出やボケ許容の能力
などが複合的に関与しているといわれている。
老人性縮瞳により、年齢と共に瞳孔径は小さくなり、偽調節が年齢と共に大きくなるという報告もある。

44. a
a× 放射線白内障は、皮質白内障、後嚢下白内障が多い。
https://www.rerf.or.jp/programs/roadmap/health_effects/early/cataract/
b〇 ICRP Publication 118 では、眼の水晶体は、放射線感受性が最も高い組織の一つで、検出可能な水晶体変化は、0.2~0.5Gy で認められるとした。
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/130726_3-21.pdf
最終ページにまとめあり。
c〇 X線防護眼鏡としては、含鉛アクリルタイプと鉛ガラスタイプがある。
http://www.innervision.co.jp/report/usual/20150401
d〇
e〇 水晶体赤道部に存在する水晶体上皮細胞が放射線により異常を生じ、そのような細胞が水晶体の後方にまわって、中央部に集まり、後嚢下白内障が生じる。

45. b

b〇
c
d
e× 乳児期は視性刺激遮断に対する感受性がきわめて高いので、生まれた直後から高度の白内障がある場合には、両眼性では生後10 週、片眼性では生後6 週までに手術を行って、眼鏡やコンタクトレンズを装着し、健眼遮閉(片眼性の場合に良い方の眼をアイパッチで隠して悪い眼の方を使わせる訓練)を開始する。
http://www.japo-web.jp/info_ippan_page.php?id=page09
日本小児眼科学会 先天白内障

46. a, c
a〇

c〇 眼底自発蛍光所見で、①萎縮部の境界鮮明な低蛍光② 萎縮部周囲の不規則な過蛍光がdry AMDに特徴的である。
d× 地図状萎縮から脈絡膜新生血管を生じたものは滲出型加齢黄斑変性に分類する。
e× 軟性ドルーゼン。
http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/macular_degeneration.jsp
2015年 萎縮型加齢黄斑変性の診断基準 日本眼科学会
萎縮型加齢黄斑変性は,高齢者の黄斑部での,加齢による網膜色素上皮,視細胞,脈絡膜毛細血管の萎縮性変
化,Bruch 膜の肥厚・変性に伴って視機能低下を来す疾患である.
画像所見として、光干渉断層計,眼底自発蛍光の以下の所見が参考となる.
なお,フルオレセイン蛍光眼底造影,インドシアニングリーン蛍光眼底造影は本症の診断に必須ではないが,
滲出型加齢黄斑変性との鑑別に有用である.
1)光干渉断層計所見
① 網膜色素上皮ラインの菲薄化
② ellipsoid zone(いわゆる視細胞内節/外節ライン;IS/OS ライン),interdigitation zone(いわゆる錐体外節先端ライン;COST ライン),外顆粒層の消失
③ 外境界膜ラインの途絶
④ 脈絡膜信号の増強
2 )眼底自発蛍光所見
① 萎縮部の境界鮮明な低蛍光
② 萎縮部周囲の不規則な過蛍光

47. a, b
a〇? https://eyeinfo.weebly.com/central-serous-retinopathy.html
過度の飲酒はCSCの原因となりえる。
b〇
c×? CSCでは、脈絡膜血管の透過性亢進がある。

e× ステロイドの副作用として中心性漿液性脈絡網膜症(CSC: central serous chorioretinopathy)が起こることがある。
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/momaku_tyushin.jsp
●パキコロイドについて
https://tmdu-ganka.jp/workshop/

9834:「Pachychoroidの考え方」:丸子一朗先生:抄出


https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23751942
Warrow et al., Retina. 2013. Pachychoroid pigment epitheliopathy.
AMD・CSC関連疾患としてパキコロイド(脈絡膜肥厚)という疾患概念がある。Warrowらは、眼底の豹紋状変化の減少、RPE変性、眼底自発蛍光異常、脈絡膜肥厚がありCSCやAMDに近いが漿液性網膜剥離がないものをPhachychoroid pigment epitheriopathy (PPE)と呼ぶことを提唱した。パキコロイドは、パキコロイド色素上皮症:PPEと、パキコロイド新生血管症に分類され、典型AMD・PCVとCSCは同一スペクトラムに属する疾患であるという仮説がある。

48. d
a× p1003. OCTでは、漿液性網膜剥離と外節層の肥厚し、卵黄物質は網膜剥離内にある。
b× 黄斑部に新生血管を生じて網膜下に出血を起こすことがあり、その場合は、特発性黄斑部新生血管(特発性脈絡膜新生血管?, p466)に応じた治療を行う。
c× 卵黄状黄斑ジストロフィーVitelliform macular dystrophyの原因遺伝子として、RDS とVMD2が知られている。Best病の原因遺伝子はVMD2である。
https://en.wikipedia.org/wiki/Vitelliform_macular_dystrophy
d〇 卵黄物質はFAFで過蛍光(p1003)。Short-wavelength FAF findings were consistently normal, whereas near-infrared FAF showed an abnormal pattern marked by a central hypoautofluorescence surrounded by a round area of hyperautofluorescence.
https://www.omim.org/entry/153700
e× 卵黄状黄斑ジストロフィーVitelliform macular dystrophyの遺伝形式はAD(autosomal dominant)が多い。
p438
https://en.wikipedia.org/wiki/Vitelliform_macular_dystrophy
https://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?ds_ja:H00814
http://grj.umin.jp/grj/bvd.htm
卵黄状黄斑ジストロフィー(Best病)は常染色体優性の遺伝性網膜疾患の一種で、患者は眼底検査において、典型的な卵黄に似た黄斑部病変を呈する。若年発症卵黄状黄斑ジストロフィ(VMD2/ Best病)は、ほとんどの場合30歳以下で発症する。成人発症卵黄状黄斑ジストロフィ(AVMD)は30歳から50歳で発症し、徐々に視力低下が進行する。
卵黄状黄斑ジストロフィーの診断には、
(1)初期:目玉焼きの卵黄状の黄色隆起病変
(2)炒り卵期:黄色斑がまだら状になる
(3)偽前房蓄膿期:卵黄が崩れて下方に貯留する
(4)萎縮期:黄斑部に萎縮性変化
の特徴的な眼底所見が重要であるが、(4)萎縮期の場合は、他の黄斑ジストロフィとの鑑別が困難なことがある。そのような場合は
(5)眼電位図(EOG)
が診断に有用である。卵黄状黄斑ジストロフィのEOGでは、明順応に伴う電位の上昇がほとんどみられず平坦になる。眼底が全く正常な保因者でもEOGでも異常を示す。
https://www.sciencedirect.com/topics/medicine-and-dentistry/vitelliform-macular-dystrophy

49. d
a〇
b〇
c〇
d× 電極は、脳波測定用の銀-塩化銀皿電極を用いる。網膜色素上皮機能測定のために行う水平眼球運動記録では、内外眼角部のできるだけ眼球に近い皮膚面に電極糊で貼付する。
e
p1024 眼電位図
https://en.wikipedia.org/wiki/Electrooculography

50. e
a
b
c× フリッカ ERG は錐体機能を反映する.
d× 混合応答記録には背景光は不要である。錐体応答記録では背景光をつけて杆体を抑制する。
e〇 杆体応答記録には20分以上の暗順応が必要である。
p1011 網膜電図ERG: electroretinogram

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